テレビが見放される
制作会社の悲惨な現状が東京新聞の記事に出ていたので、リンクしておこう。実際、華やかなようにみえて、人を人とも思わない鬼畜のふきだまりが、我々TV制作会社およびTV局である。若い命を無駄遣いすることはない。過労死する前に辞めとくのが賢明だろう。自分の子供がこの業界に入るといったら、間違いなく私は阻止する。
希望に燃えて入ってきた新人が燃え尽きてカスになっても、これまでいくらでも次の若者を補充して食い物にしてこれた。しかしもはやTV自体の先行きの無さに気づいた若者たちが我先にと逃げ出しているようだ。記事をごらんいただければ分かるようにひどい労働環境である。これが番組制作費のコストダウンのなれの果てだ。もはやTVの世界も、牛丼屋と同様、行き着くところまできている。
■睡眠は2、3時間 給料手取り18万
こんなのはまだいいほうだ。ふつうADなんて手取りでひと月、10万ほどなのではないか。いまADは本当に不足しているので、ゴールデンにやっているようなキー局の大型番組でも、応募すればすぐにでもスタッフになれる。あのテレビマンユニオンですら、AD不足に四苦八苦しているそうだから、他の弱小プロダクションの人材不足は深刻なはずだ。だが、社会見学ノリとか、芸能人と友達になりたい、なんて程度の覚悟だと3日ももたないだろう。現世地獄というのを体験したければどうぞという感じか。
ネットで情報環境が良くなったからか、もうTV業界も純朴な若者をだまして搾取する手法は通用しないのだろう。それに記事でもふれているが、今の若者は非常に「打たれ弱い」。こんな厳しい仕事についていけないのも無理はない。というか、将来への夢がない。また、自分たちだけがひどいめに遭わされているという不公平感も強いはずである。
実際、同じ大学を出ていても、局に就職できるかどうかですさまじい差別である。プロデューサーなどと称して20代で1000万以上の給料をもらっているキー局社員。一方で、年収300万で睡眠2,3時間。生きるか死ぬかの瀬戸際まで追い込まれるその他大勢の奴隷達…。
自由主義社会・日本の縮図でもある。しかしながら、多くの人は選挙結果を見る限り、これからもよりハードな格差社会を希望しているようだ。私のように30代のベテランになるまでがんばったところで、収入はたかがしれている。よほど自分に自信が無い限り、こんな業界は早く辞めたほうがいい。年とって辞めても全くツブシが効かないしね。
NHKでもかなり多くの退職者が出始めたようだが、みんなツブシがきく20代のうちにってことで、若手ががんがん辞めてるそう。また優秀な人間は、民放キー局やIT企業、ロースクール、大学院などに流れ始めているようだ。視聴者だけでなく、制作者からもTVは見放され始めた。あとには何が残るのだろう?
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『ネット統合システムが急務!導入編』に引き続き、ネット統合システムの提案(素案)をしたい。
他、過去の参考記事:①②③
以下読んでくださる...... [Read More]
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» 「自由記者クラブ」設立の構想 [ニュースの現場で考えること]
記者クラブ制度に関連し、私はいま、ぼんやりとした「構想」を持っている。構想だから頭の中に描いているだけであって、それを実行できる物理的・財政的根拠は、何も持ち合わせていない。でも、こういうものがあれば、いいだろうなあと。まあ、夢想と紙一重かもしれないが。
記者クラブ制度の問題は各所で議論されていたし、今も議論されている。それはそれで大事なことなのだが、私自身は、この制度に関する問題点の洗い出しは終わっており、論点は整理し尽くされたと思っている。あとは、どこをどう変えていくかの具体論しかない。で... [Read More]
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おはよ。起きたら20時だよ。知らぬうちに3連休初日が終わってるじゃん。
昨晩アゲていったせいです。
仕事忙しくて思うようにエントリも書けないのですが、来週はもっと忙しいのがブルー。
ハコフグマンさんが、局の人間は高い給料もらってふんぞり返ってるばっかりで・・・
と言われてるけど、地方局のそれも事務職ともなると全然事情が違っていてそれこそ馬車馬のように働かされているのですよ。だって、業績が悪いんで新しい人員を取る余裕がないから。
給料も安いし。いや、確かに同年代に比べたら高いんだろ... [Read More]
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♪うさぎ追~いし かのや~ま~ より 小鮒釣~りし かのか~わ~(だだっぴろい平野部でした) の歌が似合う田舎町から、1時間半かかって汽車通学(SLも走ってた!)していたわたしは、新年度の初夏のころが憂鬱でした。なぜなら、毎年必ず国鉄がストをして汽車を動かさな..... [Read More]
Tracked on October 21, 2005 at 12:58 AM
» [社会]品質の低下と劣悪な労働環境 [d2unのはてなダイアリー]
[http://dev.blogtribe.org/entry-2b72cc20d22fbf5e6246cbabe58abd31.html:title] ジェイコムの誤発注事件が話題になったりと、ここのところ、ソフトウェアの品質低下が問題になっている。 そもそも、ここ数年の動きとして、スケジュール>コスト>品質 という優先度設定を行ってきていたのは明らかであり、今まで顕在化していたリスクがぼちぼち発現してきただけでないか、とは思う。 品質がなおざりにされているっていう意味では、 耐震強度偽装問題... [Read More]
Tracked on December 13, 2005 at 09:35 PM
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Tracked on August 25, 2006 at 07:23 PM
Comments
制作現場の人たちが仕事に対して夢を見ることができなくなってしまったら、視聴者に夢を与える番組が提供できなくなってしまいます。これはテレビ界だけではなく、何かを表現するすべての業界における共通項ですが。いろいろ考えさせられました。お邪魔しました。
Posted by: g-day | September 30, 2005 at 07:09 PM
こんにちは
TB有難うございます。本当に、制作者の人たちへの正当な還元がなされるようなビジネス構造がないと、若い優秀な人たちが海外へと流出してしまうでしょう(この傾向は既に一部で始まっています)。dより
Posted by: dawn | October 01, 2005 at 01:14 PM
僕はDになってからほとんどADをつけてもらったことないです。そういう人多いんじゃないかなあ。ADの仕事も全部一人でやるからむちゃくちゃですよね。ほんとサバイバルです。
Posted by: bumeko | October 01, 2005 at 10:45 PM
放送免許を3年で失効させて連続更新はなし、免許申請の資格も基本的に問わないとしたら、どうなるだろう?
Posted by: トリル | October 04, 2005 at 03:04 AM
g-dayさん
テレビ業界の衰退を内部から見た記事は少ないと思います。ライター、編集者さんたちにもとりあげる人が出てくれるとうれしいです。
dawnさん
我々のようなドキュメンタリー分野では、飛び出してもしょうがないところはあるんですけどね。
bumekoさん
そうですね、私もADがついたことはほぼありません。おつかいなんかも全部一人でやってます。
トリルさん
すでに放送設備や信頼性などの面で相当の既得権益があるので、更新の条件を緩和してもいくらでも新規参入者を排除する理由はたつでしょうね。
Posted by: hakohugu | October 04, 2005 at 01:54 PM
はじめまして。当社も近々CATVで公開講座の内容を流すのですが、現場スタッフは学生サークル(器材はCATV会社から貸与)です。
レコード会社が軒並み低迷しているように、多チャンネル化で消費者が分散してしまっていますから、免許業をくぐり抜けてソフトを売りに出しても、今度はメガヒット現象の洗礼かな。
またいろいろ教わりに参ります。
Posted by: 並河 | October 04, 2005 at 07:10 PM
>新規参入者を排除する理由はたつでしょうね
既得権者が新規参入を排除という意味ですか?
行政権で既得権者そのものを排除したらと言う意図なんですが。
スタジオも設備もレンタルで既存局が解放せざる得なくしたら放送免許保持者による支配力は弱くならざる得ないですよね。
Posted by: トリル | October 04, 2005 at 10:06 PM
並河様
リンクを拝見したら、どうも大学にいらっしゃるようですね。私もある国立大学で映像教材の制作に関する講師をしたことがあるんですが、いまは機材が安く、素人でも十分使えるレベルになりましたから、これからは学問の世界にも映像ソフトが広く利用されていくでしょうね。私は映像設備の低コスト化は、学際的な分野に大きく寄与すると思っています。
トリルさま
なかなか既得権益の破壊というのは、一朝一夕にはいかないという意味で書きました。ただおっしゃるように、既存局の支配力は弱くなっていくとは思いますが、やはり目を引くような番組というのはそれなりのお金をかけないと作れるものではないのも事実です。
Posted by: hakohugu | October 05, 2005 at 12:55 AM