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クローズアップ現代「キレる大人出現の謎」

 面白かった。タイトルが秀逸だ。まるでエジプトの古代遺跡から謎の人形が見つかったかのような副題。それくらい奇異なモノが出現したという感覚が確かにある。

【番組内容】 「電車で携帯電話の使用を注意したところ無視され殴る」「病院で待たされ看護師に暴行する」。ここ数年、些細なことで突然感情を爆発させて怒り暴力に訴え る、いわゆる"キレる"大人が増えている。暴行事件で検挙された20歳以上の大人は、ここ10年で4倍以上に達した。そして、その多くが普通の市民たちで ある。実は最近の研究で、強いストレスによって「セロトニン」といわれる脳内物質が破壊され、キレやすくなることが解明されてきた。その一方で昔の"雷お やじ"のような厳しく叱ることと、"キレる"ことが混同されているのではないか、という指摘もある。なぜ大人たちは"キレる"のか?その原因と対策を徹底 検証する。(番組HPより)

 ウワサでは、学校や病院、空港、駅などで傍若無人に振る舞い、駅員や空港の職員、看護婦、先生に暴力をふるう大人たちが増えていると聞いていた。だがこれほど様々な証言や実例を示されると、本当に出現しているんだと驚きを隠せない。

 90年代までは、電車の中で携帯電話などのマナーを守らない若者に大人が注意して、キレるのは若者側だったはずなのに、今ではキレるのはむしろ大人なのだそうだ。逆にそんな大人を冷ややかに「いい年してみっともない」と諭すのが今の若者だという。

 番組では「攻撃的な症状を示す新手の鬱」なのではないかと、医師がマウスの実験などをもとに話していた。これはストレスの連鎖なのだと、落語家の春風亭小朝が解説する。「上司は部下に、部下(夫)は妻に、妻は子供に、子供はペットに…」という具合に、ストレスのバトンリレーになっているそう。

 「弱い者が夕暮れさらに弱い者を叩く」というブルーハーツの歌そのままに、心の寂しさ、空洞を弱いモノいじめによって満たそうとする大人たち。何でも、自分に逆らえない立場の弱い者をいじめて不安定な気分にさせることで、自分の心を安定させているのだとか。全く、いい加減にしなさい。 

 私の職場では編集試写の現場がまさにこれに当たると思う。編集なんて主観的な作業なので、良い悪いなんてどうとでも言えるから、格好のイジメ場となる。ひっくり返してやろう、罵倒してやろうと意欲満々のCPを前に、いつも1試写は絞首台に立つような心境である。家庭に不安を抱えているのか情緒不安定な人がやたらと多いし。

 中高年のリストラ、出口の無い非正規雇用に追い込まれる若者、子供の集団暴行やいじめによる自殺の問題は、すべてストレスのバトンでつながっている。そして社会でも家庭でも抑圧を最も受けやすい30~40代に心の病が集中していることが「キレる大人出現」の背景にある。最近の鬱っぽい風潮の原因が何となく分かる。

 そして底辺の庶民のストレスは、マスコミを触媒に、この国のトップである政治家、官僚にさえ襲いかかっている。それがまさに最近の、揚げ足取りとしか思えない政治と金の問題や、異常ともいえる官僚バッシングなのではないだろうか。もはや、国家のシステムが空洞化し、機能不全を起こしているといってもいいだろう。

 年金問題への怒りで、自民党が大敗したのは自業自得だ。しかし、最近の農水大臣の辞任や社会保険庁叩きなどは、もはや魔女狩りの様相を呈していて、不毛としかいいようがない。そもそもこれらの問題は自民党政権下で何十年にもわたって隠蔽されてきた年代モノの腐敗物件であり、その政権を支持し続けてきたのは他ならぬ日本国民ではないか。今更、組織の名前を変えたり、責任者が辞めたくらいでどうこうなる代物ではないのだ。

 だが、人々は生け贄を求めている。誰かを八つ裂きにすることで、溜飲を下げたいのだ。そのヒステリーに同調したマスコミが騒ぎを大きくする。ネットでは、mixiで違法行為を自慢している馬鹿を見つけてきて、大学や会社に通報し、解雇や内定取り消しなどに追い込む「祭」が流行っている。
 こうした集団ヒステリーの暴走は、何らかのストレスの産物であり、傍目にはもう日本人全体が「キレている」としか思えないだろう。

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Comments

その90年代にキレてた若者が、そのまま大人になったのが、キレる大人の正体だったりして(笑)

Posted by: おやじです | September 06, 2007 at 10:35 AM

充たされない自己愛を持て余しているのではないでしょうか。
もの心ついた頃からメディアに「才能」「可能性」「本当の自分」などといった妄言で「君も特別な存在だ」「君にもやるべきことがあるはずだ」と洗脳されつくされてしまっているのに、現実には仕事も人間関係も何一つ思い通りになりはしない。
自分は「特別な存在」などには成れはしないという事実を心のどこかで知っていながら、どうしてもそれを認めることが許せない。
そんなフラストレーションに曝されながら日常を送っているから、ふとしたきっかけで暴発するのではないでしょうか。

Posted by: む | September 07, 2007 at 08:24 AM

こういう人って昔からいたと思います。
始めにタイトルありきみたいで感心しません。新手の鬱だなんて、既に以前から存在した人たちを鬱のカテゴリーに入れて、社会的に可視化しようということじゃないんすかね。鬱患者は増えているというより作られている感じがします。

Posted by: 佐藤秀 | September 07, 2007 at 10:14 PM

おやじです様
う~ん、謎解明ですね。

む様
何も疑問を持たず、社会の歯車になっていた方が、結果的に幸せだったのでしょうか。

佐藤秀様
私の身の回りだけの印象では、確実に鬱の人は増えていますね。ただ、キレる人はあまり見たことないですが。

でも、空港なんかでは最近暴力をふるう人が増えてきたというのはよく聞いてましたよ。

Posted by: hakohugu | September 07, 2007 at 10:46 PM

発展途上時は「飴玉やるから言う事聴けよ」だったのが、円高と金融自由化で「飴玉無しだけど言う事聴けよ」に支配状態が変わってしまったんですよ。
下々同士で自然発生的内ゲバなんてガス抜きにはならなくて、そんなに長くないですよ。
「もっと政治で上手くやれ」って声になると思いますけどね。

Posted by: トリル | September 08, 2007 at 02:32 AM

ちなみに私も農水大臣のはヤリスギかと思います(それなら横峰氏のゴルフや不倫等、野党も平等に叩こうよ)し。
それこそかつての年金未納という問題とつながりますよ。
ただ、株に手を出したりグリーンピア建設等で、社会保険庁は、損害をたくさん生んでいることも事実ですが。

「気を紛らわす商売が成立しなければもはや戦争or自殺しか行き着く先が無い」(ひろゆきの本より)わけで、ようするに魔女狩りは戦争縮小版という形なのではないでしょうか?
自殺人数も順調に(待て)増え続けているようですし。

その逆でニコニコ動画発の「ねこ鍋」という癒し動画が話題になったりもしますし。
そして、かつて気を紛らわす商売として成立していた、自らを公器と呼ぶメディアの捏造だらけや楽しくないTVばかりの体たらくとか、
かつて景気を上げてくれていた政治の体たらく(というか『自分たちの地方にどれだけお金を落とせるか』で議員をかつて選んでいたハズだから腐敗も当然)により、カルト宗教とか2chとか、別な多様なものに移動していった、ということではないでしょうか?

そういう意味合いで言えばニコニコ動画というサービスは、動画作者にユーザーが感想を直接書いたり、関連商品を貼り付けたりできてその商品に対してユーザーが感想を言ったりするので、小さな労力で多様なことができ、さらに反応もいい形でかえってくる、というのが気を紛らわすことになってウケるのでは?とは思っています。
そういう意味合いで、すでに200万人以上の会員登録があるニコニコ動画というサービスの確認をしてみることを、映像を手がけられている人でしたらお勧めしたいですね。
反響を見るPV提供場所としても成立しそうな動画サービスであるともいえそう(それなりに荒れるものの、荒らすユニークユーザーは少ないor2ちゃんねるからの出張)ですし。

気を紛らわすといえば、
http://www.1101.com/iwata/index.html
あの大企業任天堂の社長が、気を紛らわす(よく言えば仕事の小さな幸せを見出すという)ことの重要性を述べられておられますねぇ。
上司としてはそこを伸ばしていくことを求められる、と。
要するに、見て見ぬふりでは決して他人を伸ばせない、と任天堂の社長は言っているようですね。
この話は、最初から見ることをお勧めいたします。

Posted by: KM | September 08, 2007 at 08:58 AM

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1028588.html
ところで……これもキレる人たちの一部ですが、
これについてはどうお考えでしょうか???

Posted by: KM | September 09, 2007 at 04:17 PM

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